コスモポリタンとは?味、度数、マティーニを使うカクテルレシピ
コスモポリタンとはどんなカクテル?名前の由来、カクテル言葉、味、種類、レシピ、度数からカロリーまで幅広く解説。人気ドラマ「セックスアンドシティ(SEX AND THE CITY)」でのエピソードやマティーニを使うアレンジレシピも紹介します。
眠らない街の代名詞を持つアメリカ・ニューヨーク。そんな世界的な大都市を中心に、よく飲まれているカクテルがあります。それが、ピンクやレッドの色合いが美しいカクテル「コスモポリタン」。最近では、ある有名ドラマの影響からか、女性を中心に人気の高いカクテルとなりました。
そんな見た目から夜の街にはお似合いのコスモポリタンですが、どのような意味を持っているのでしょうか。そのほかにも、作り方や美味しい飲み方を知りたいという人も少なくないはず。そこで本記事では、コスモポリタンに関する情報を余すことなくご紹介していきたいと思います。
コスモポリタンってどんなカクテル?
名前の意味
カクテルの名前であるコスモポリタンを辞書で調べると、「国際人」や「世界共通」という意味を持つのだとか。つまり、国籍や民族にとらわれずに世界的視野を持って行動する人のことを指しているのでしょう。このような思想は古代ギリシアの時代から受け継がれてきており、世界中で生きているすべての人間が対等にいられるようにという思いが込められています。
歴史
この名前の正式な由来は分かっていませんが、女性の社会進出や国際社会化が顕著になりはじめていた1980年代ごろに作られていたと言われています。場所は、アメリカ・マサチューセッツ州プロヴィンスタウンのゲイ・コミュニティという説や、フロリダ州サウスビーチ・の女性バーテンダー、シェリル・クックが考案したという説など、現在でも決着はついていません。
酒言葉
コスモポリタンの酒言葉は「華麗」です。グランベリージュースの赤が鮮やかに彩られているカクテルですので、まさにイメージ通りといった感じではないでしょうか。また、1996年に公開された映画「エビータ」に主演していた歌手・マドンナが、撮影中に好んで飲んでいたことでも知られています。コスモポリタンは華麗であり続ける彼女には、ぴったりのカクテルですよね。
味
詳しい作り方は後述しますが、コスモポリタンは見た目の色合いとグランベリージュースの甘い香りとは対照的に、甘さは控えめなカクテルです。ウォッカ特有のクセも少なくさっぱりと飲みやすいので、甘すぎるカクテルは苦手という方でも美味しく飲むことができます。少しお洒落な雰囲気を楽しみたい、そんな夜も更けてきた頃合いに頼むと、彼女に喜ばれるかもしれません。
アルコール度数
爽やかなイメージのあるコスモポリタンですが、アルコールの濃度は16%と少し高めです。ちなみに、日本で発売されているビールが、4%~5.5%程度であることを考えると、比較しやすいのではないでしょうか。もちろん、ウォッカの割合を減らすなどで度数も変わってきます。とは言っても、フルーティなカクテルですっきり飲みやすいからと、飲みすぎには注意しましょう。
カロリー・糖質
一般的に知られているレシピ通りにコスモポリタンを作ると、カロリーは約111kcalになります。同じカクテルで言うと、ジンライムやドライマティーニと同じくらい。ちなみに、8枚切りの食パン1枚が約100kcal、ご飯はお茶碗に半分で約100kcalです。アルコール類だと少しカロリーも高めに感じてしまいますが、その中でもコスモポリタンは低い部類に入ります。
コスモポリタンとセックス・アンド・ザ・シティ
セックス・アンド・ザ・シティとは?
「セックス・アンド・ザ・シティ」は、アメリカ・ニューヨークを舞台に4人の女性の恋愛事情が赤裸々に描かれている大人気テレビドラマシリーズです。他にも、友情やファッションが凝縮されており、世界中の女性から高い支持を集めています。ゲイスタッフも多数参加したと言われており、女性だけでなく、ゲイのライフスタイルを発信した画期的な存在としても有名です。
コスモポリタンはNYの定番カクテル
そんな大人気ドラマの主人公であるキャリーが飲んでいるのが、コスモポリタンです。彼女はニューヨークの新聞でコラムを連載しており、ファッションと靴をこよなく愛する、自称恋愛至上主義。「独身」「フリーランス」「ニューヨーク在住」という人生の素晴らしさをアピールするキャリーが愛飲するコスモポリタンは、現地でも欠かせないカクテルとなっています。
レシピ
基本のカクテルスタイルは以下の通り。
カクテルタイプ | ショート |
---|---|
ベース | ウォッカ |
グラス | カクテルグラス |
技法 | シェイク |
色 | 赤色 |
炭酸 | なし |
あくまでも基本スタイルです。別の方法でも作ることはできます。
材料
まずは、コスモポリタンを作るのに代表的な材料をご紹介します。
- ウォッカ(または、シトラス・ウォッカ):40cc
- クランベリージュース:30cc
- コアントロー:15cc
- ライムジュース:15cc ※国際バーテンダー協会(IBA)の標準レシピを参照
これらの材料に加えてお好みで、オレンジピールを添えたり、ライムツイストを飾ったりします。また、コアントローの代わりにホワイトキュラソーを使用する作り方もあります。一度的な材料で作ってみて、その後でオリジナルのレシピを考えてみるのも面白いかもしれませんね。
作り方
次に作り方をご紹介します。
- 材料を入れるカクテルシェイカーを用意する
- ライムジュース・クランベリージュース・コアントローを投入
- そこにウォッカを注ぐ
- すべての材料が入ったら、シェイカーに氷を入れて振る
- 振りおえたら、カクテルグラスに注いで完成
どの材料も混ざりやすいものばかりなので、シェイクの技術が向上すれば、美味しく作ることができます。注意したいのは、シェイクする際に氷が溶けるため分量が多くなること。そのことも考慮しながら、カクテルグラスに注ぐようにしましょう。
グランベリージュースで味を調節
ひと口にグランベリージュースと言っても、種類は豊富です。市販で売られているもので十分ですが、果汁が何パーセントであるかは確認しておきたいところ。少し甘いものを作りたい場合は、甘めのグランベリージュースを選ぶと良いでしょう。ただし、甘すぎるカクテルを毛嫌いする人も少なくありません。その辺りのことも考慮しながら、最適なものを選択してくださいね。
ライムジュースorフレッシュライム?
コスモポリタンの豊かな風味に欠かせないのが、ライムの香りです。基本的なレシピを確認するとライムジュースと書かれていますが、フレッシュライムでも代用可能です。フレッシュライムの方が、より香りを強くすることができます。ただし、半分にカットして絞るといった作業が必要になるため、量を多く作りたい場合にはライムジュースの方が適しているでしょう。
美味しい飲み方
カクテルには、それぞれ美味しい飲み方があります。もちろん、飲み方は人それぞれですが、ちょっと工夫するだけで、それまでとは違った楽しみ方ができるかもしれません。「華麗」というカクテル言葉を持つコスモポリタンを飲む際も、少し飲み方にこだわってみてはいかがでしょうか。
ウォッカは冷やしておく
ウォッカは蒸留酒ですので、常温保存しても腐ることはありません。ただし、開封してからは、早めに飲んだ方が良いでしょう。また、冷やすことで美味しさをより引き立てることができます。ウォッカを冷やすと「とろみ」が出て、舌触りも良くなります。もっと美味しく飲みたい!そんな方は、冷たさを際立たせるためにも、冷凍庫での保存をおすすめします。
ライムは果実を絞って
コスモポリタンの香りを引き立たせるために欠かせないライムですが、より美味しく作りたいのであれば、ライムの果実を準備して絞ったものを使ってみてください。ライムを絞る際は、レモン絞り器を使うと、必要な分量のライムを簡単に絞り出すことができますので、是非試してみてくださいね。
アレンジレシピ
トレスコスモポリタン
- 材料
- テキーラ……………………30cc
- クランベリージュース……10cc
- オレンジキュラソー………15cc
- ライムジュース……………5cc
ベースのウォッカをテキーラに、コアントローをオレンジキュラソーに変えたカクテルです。コスモポリタンは女性をイメージするカクテルですが、テキーラの香りとオレンジキュラソーの味わいで、男性的な強さに仕上がっています。アルコール度数が約30%と高めなので、少し注意したいところ。
コスモポリタン・マティーニ
- 材料
- ジン…………………………20cc
- クランベリージュース……20cc
- オレンジ・キュラソー……10cc
- ライムジュース……………10cc
ベースのウォッカをジンに、コアントローをオレンジキュラソーに変えたカクテルです。この名前は、マティーニのレシピをコスモポリタン風にしたことから、名付けられたとのこと。スッキリとした飲み口を持っており、食前酒として飲まれることもあります。ただし、アルコール度数は高めです。
まとめ
女性の「華やかさ」に似合うカクテル、コスモポリタンについてご紹介しました。「国際人」という意味を持ち、自由に生きたい、世界中を放浪したいと考えている人にはぴったりのカクテルです。酸味と甘みが上手に融合し、完成度の高さから、世界中の女性に愛されています。作り方もそれほど難しいわけではありませんので、自宅でもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。