魅力的な飲食店づくり!メニューはこだわりを取るか?それとも幅広さを取るか?

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飲食店の雰囲気は、頑固なまでのこだわりを持つか、お客様からのニーズをくみ取ったメニューを幅広く提供するかで全く変わります。

あなたのお店の特徴はなんですか?お客様から見て、おひとり様でも入店したくなるような、こだわりを感じられるところがポイントでしょうか。それとも、グループで来店したお客様全員の食べたいものが一通り揃うような、幅広いメニューを提供していることでしょうか。どちらにもそれぞれの良さやメリットがあり、デメリットもあります。例えば食材にこだわりを持つお店は、原価が高い=提供価格も高く、必然的に来店する客層は絞られ、客単価を多めにとることが基本となります。結果的に小さなお子様のいるご家族や、メニュの安さを第一にもとめているお客様には支持されません。一方幅広いメニューを提供する店では、その逆となることが多いです。

ここではこだわりを持つ店と幅広いメニューを提供する店、それぞれのメニュー作りを、お客様視点を交えて紹介していくことで、あなたの店に最もあったメニューづくりのためのヒントを提供いたします。

##お客様はメニューのここに注目しています null お客様が初めてメニューを目にするのは、入店後、席に着かれてからでしょうか。答えは必ずしもそうではありません。多くの場合、入店する時点で選択をしています。それは外観だったり、店の外に貼ってあるメニューだったり、看板だったり、インターネットでの口コミ検索だったりします。

ぱっと見て読みづらい文字よりは、大きく読みやすい文字の方が分かりやすいでしょう。また、海外からのお客様のことを考えると、写真や絵がある方がより効果的と言えるでしょう。お客様が入店してきた時点で何を期待しているか、お店は、その期待にできる限り応えなければなりません。そのために、メニューはとても大事な役割を持っています。今店の目の前を通ったお客様に、選ばれるために。そして期待以上に満足感のある時間を提供するために。どのようなメニューが店とお客様の双方にとって良いのでしょうか。

###流行りの言葉、食材、調理法…世の中の流れを把握しましょう

テレビや雑誌、インターネットなどでよく出てくる言葉や、流行りの食べ物。ひとむかし前には、「クローナッツ」や「エッグベネディクト」、もっと前になると、「食べるラー油」などが流行りました。世の中の流れに敏感な店のメニューは、いち早くこれらを取り入れ、お客様の興味を惹いていました。

今世間の注目をさらっていることはなんでしょうか。例えば「オリンピック」だったり、「フィギュアスケート」だったり、「広島カープ」だったり。新聞を読んだり、電車に吊り下がっている広告を見るだけでも、そのキーワードは次々と目に入ってきます。人物が話題になっていれば、その人の好物や故郷の食材を押し出してみるのもひとつの方法です。健康食品が話題になったのなら、それと絡めた既存メニューをおすすめにしてみることも有効です。

###メニュー表は読みやすさが第一 飲食店のメニューで一番してはいけないことがあります。それは、デザインやダイナミックさを重視するあまり、読みにくい文字になってしまうことです。 印刷するにしても、手書き風にするにしても、シンプルで読みやすいメニューが第一。メニューの名前は大きめに、説明は小さめのフォントにするなど、ひとりよがりなメニュー表にならないように注意しましょう。「お客様からはどう見えるか?」店側のこだわりを伝えるにしても、まずは見てもらわなければ話になりません。値段も含め、一目で分かるようなデザインを採用しましょう。

###「これ何?」興味を持たれたら答えられるようにしておきましょう 流行りの言葉や食材、地域限定の呼び方を採用したメニュー名。珍しいメニューを発見したお客様からは、「これ何?どういうもの?」と質問をされることもあります。新しいメニューを決めた時は、スタッフ全員で味見をして皆が料理内容について簡単に説明ができるようにしておきましょう。

長い説明が必要なときには料理人が出ていった方が良いこともありますが、他のスタッフからも、使っている食材、生か焼いているか煮ているかなどの調理法、すぐできるか少し時間がかかるかなど提供時間の情報を含めお客様に伝えられるようにしておくと、注文に繋がりやすくなります。

###「今日のおすすめ」はやっぱり強い! メニューを即決せず迷っているお客様は、かなりの確率で「おすすめ」を聞いてきます。料理人やスタッフひとりひとりが自分なりのおすすめがあることが理想ですが、店として、今日のおすすめを押し出すことは非常に有効です。おすすめをするときには、「新鮮」や、「話題」などのワードを効果的に使い、お客様に興味を持ってもらえるように工夫をしましょう。また、端的にメニュー名を述べるだけでなく、「今が一年で一番おいしい時期」だとか「まかないで一番人気のメニュー」だとか、おすすめの理由を付け加えることができると、より良いでしょう。

##こだわりを持つメニューを作る方法 null 和食や洋食、イタリアンなど、ジャンルに対するこだわりのほか、「新鮮地魚」だったり、「熟成牛肉」だったり、「契約農家から直接仕入れる野菜」だったり、「自慢の手打ちパスタ」だったり、店のこだわりはざっくりとしたものから細部にいたるまで、さまざまなものです。どのこだわりが良い、どれが悪いということは特にありませんが、その分野に自信をもって提供しているということがよく伝わるメニュー作りをする必要があります。

###お客様がまだ経験していない調理法や食材の活用 普段は生で食べる食材をバーナーであぶっている。健康に良いということで話題になった珍しい野菜をサラダにしてみる。お客様はいつでも、食べなれたものの安心した味だけでなく、その店でしか出会えない新鮮さを求めています。

例えば、シーザーサラダ。普段なら既に粉チーズがかかっているものなのに、サラダの上にその場で削ったチーズをかけてくれるとしたらどうでしょう?もちろん、自分が考え付くサービスは他人も考え付くもの。必ずしも珍しいとは限りません。ですが、初めてそのサービスを受けるお客様だけでなく、一度でもそれを経験しているお客様は、削りたてのチーズの味を知っています。

メニューからはその「手間」を連想させたり、期待させるような工夫をします。「好きなだけチーズをおかけします」の一言があっても良いですし、「チーズもりもりシーザーサラダ」など、チーズ好きがワクワクするようなメニュー名にしても良いです。

###通常のメニューに手書きコピーの一枚を挟んでアクセントを 先に、メニューは分かりやすく、読みやすくした方が良いと書きました。 ただし、お客様からすれば、全貌が分からないようなメニューにも興味がそそられることがあるものです。すべてのメニューがその調子だと、さすがにメニューを見たり内容を聞いたりしているだけで疲れてしまいますが、ときどきは「分からない」を武器にしたメニューを織り込むことも良いアクセントになります。

例えば、期間限定でそんなメニューを作りたい場合、グランドメニューではなく、メインメニューにサブのメニューを挟んでしまえば、かなり自由が利くことになります。ダイレクトにおすすめのメニューを書いても良いですし、「何が出てくるかの分からないお楽しみ」でも良いのです。こだわりのある店の、料理人やスタッフの自筆の文字は、それだけでかなりお客様の期待を高めるもの。作る側も楽しんでこそ、お客様も楽しんでみてくださるというものです。

##幅広いメニューを提供する場合 null 多様な好みに対応するコンセプトの店には、家族連れや友人同士など、比較的大人数での来店が想定できます。良い意味で広く浅く、食べたいものが何もないような状態をできる限り避ける。ときには、和食洋食といったジャンルすらとっぱらってしまうのも良いでしょう。それぞれが好きなものを注文して飲食する。そのこと自体、とても贅沢な時間なのですから。

###いわゆる「定番」を押さえる からあげやポテト、カレー、サラダ、ちょっとした一品料理から、スイーツまで、お客様の食べたいものは様々です。ビールと一緒にちょっと摘めるようなメニューから、かなりの空腹にも対応できる定食まで、お客様目線で「どこにでもあるだろう」と思われるものは、一通り揃えておくと喜ばれます。

###どんなお客様がいらっしゃっても対応できるメニューづくり 幅広いメニューがある店に入店したお客様の期待は、「何かしら注文したいものがあるだろう」ということ。その期待に応えるためには、選択する楽しみがないほどに少ないメニューでは対応できません。 がっつり食べたい人から小食の人、ビールとつまみで一杯やりたい人。お茶の時間を楽しむようにスイーツとティーを注文したい人。時間帯や店の場所にもよりますが、「ちょっとしたときに利用しやすい」と思わせるのは、幅広くなんでも提供できる店です。 客単価が比較的安い分、どの時間帯にも選ばれやすい、おもちゃ箱のように多様なメニューが好まれます。

###「カスタマイズ性」を持たせることで差をつける! あまりメニューのページ数を増やしたくない。見開き2ページでメニューを完結させたい。長々とメニューを書き連ねることに抵抗がある。そんな風に思ったことはありませんか?

最近流行しだしている方法は「カスタマイズ性のあるメニュー」です。例えばステーキの焼き方をレアかミディアムかウェルダンから選ぶかのように、食材を書いたメニューを調理法や調味料を選べるように組み合わせて、場合によってはお客様自身にコースを組み立てていただくこと。選ぶ楽しみと、好みに合致させる楽しみを、お客様に味わっていただくこと。仕入れる食材は増やせなくても、調理法や味付けを選んでいただくことで、多様性を持たせることができます。

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##まとめ いかがでしたか? 飲食店の雰囲気は、頑固なまでのこだわりを持つか、お客様からのニーズをくみ取ったメニューを幅広く提供するかで全く変わります。こだわりのメニューを提供するお店では、お店のコンセプトからブレすぎないようにすること。店の全スタッフが料理のこだわりをお客様に伝えられるように教育したり、ポイントを記した手書きのサブメニューをメインメニューに挟み込んでおくことが大事です。一方、幅広くメニュー展開をする店の場合は、定番の中にも意外性のある一品を置いたり、カスタマイズ性を持たせたりすることで、お客様の印象に残りやすくなります。 店のコンセプトをお客様に的確に伝える手段がメニューです。いつもお客様の目線を意識して作るようにしましょう。