モヒートとは?種類、ラム銘柄ごとの味わい方と作り方

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モヒートはどんなカクテルなのか?意味、味、種類、作り方、アルコール度数とは?昨今日本でも注目されているラム酒を原料としたキューバ生まれのおしゃれなカクテル、モヒートについて詳しく解説。よりおいしいモヒートの簡単な作り方も紹介します。

カリブ海の海賊を描いた映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」で、海賊たちが浴びるように飲んでいたシーンが有名なお酒ラム酒。そんなラム酒を使ったキューバ原産の有名なカクテルがモヒートです。

ハーブの強烈な香りと、ラム酒の甘みがもたらすさっぱりとした味わいは世界各国で人気となっています。本記事ではそんなモヒートの特徴・起源・おすすめレシピなどを一挙に紹介します。

モヒートとは

null サトウキビのしぼり汁を原料とするラム酒に、ミントの葉・砂糖・ライムを加えたカクテルがモヒートです。カクテルとしての歴史は長く、16世紀後半にはキューバで前身となる飲み物が開発されています。

モヒートは「誰がために鐘は鳴る」で有名な20世紀の文豪アーネスト・ヘミングウェイが愛したカクテルとしても知られており、彼はキューバの酒場に足しげく通い、好んで飲んでいたようです。

ベースとなるラム酒はアルコール度数がかなり高いのですが、モヒートにすることでアルコール度数が低くなりさっぱりとした味わいもあいまってかなり飲みやすくなります。ラム酒を飲んでみたいけどアルコール度数がちょっと…という方には入門としてモヒートがおすすめです

日本でも、まるで南国にいるかのような清涼感を体験できることと、作るのが比較的簡単なことが理由で近年認知度が広まっており、各地のバーでモヒートが提供されています。透明なラム酒にミントをあしらったデザインは見た目もよく、SNSで大人気です。

モヒートの発祥

モヒートの発祥の地は、キューバのハバナであると言われています。さきほど述べた映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」で描かれていた、カリブ海の海賊たちが財宝を求め暴れまわっていた地域です。

モヒートをキューバにもたらしたのも海賊で、イギリス女王エリザベス1世の命を受けスペイン船を襲っていたフランシス・ドレークの部下が製造した「ドラケ」という飲み物が起源といわれています。「ドラケ」のレシピは蒸留酒と砂糖、ライムとミントを混ぜ合わせるものでまさにモヒートそのもの。

「ドラケ」はアグアルディエンテというお酒をベースにしていましたが、19世紀になるとドン・ファクンド・バカルディ・マッソが開発したラム酒である「バカルディ」にとって代わり、ここで初めて「モヒート」という名前を付けられました。

現在、モヒートにつかうラム酒といえばバカルディがまっさきに挙がるほど有名ですが、発祥の地キューバからは撤退して販売されていません。代わりにハバナ・クラブというラム酒が使用されています。

モヒートの意味

モヒートという言葉の語源ははっきりしていません。一つはブードゥー教で魔法、魔力を意味する「MOJO」がスペイン語で濡らすを意味する言葉「MOJITO」に変化し、モヒートと呼ばれるようになったという説です。モヒートでの心地よい酩酊は、キューバの人々にとってまさに魔法のようなものだったのかもしれません。

もう一つの語源として、カナリア諸島の調味料である「モホソース」が語源だという研究もあります。ライムやレモンなどの果物の果汁を加えて味付けするのが特徴で、同じくライムを使うモヒートとはどこかで繋がっていた可能性があります。

どちらの説も、モヒートがキューバの人間に長く愛されてきたカクテルであることを示しています。キューバの各地にモヒートを提供できるお店があるのも納得です。

モヒートの味

ラム酒と砂糖の甘みを、ミントのさわやかな香りとライムのさっぱりとした果汁が引き立てるのがモヒートの味の魅力です。全体的にきりっと冷たい味わいに仕上がっており、暑い夏の日や南国気分を味わいたい日に飲むのがおすすめのカクテルです。

ただし、日本で飲まれているモヒートと本場であるキューバのモヒートでは味がかなり違うので注意が必要です。まずキューバのモヒートはミントが使われておらず、代わりにイエルバ・ブエナというハーブが使われております。普通のミントよりも野性味のある香りはモヒートをより個性的な味わいに仕上げます。

また、前述のとおり一般的なモヒートによく使われるバカルディはキューバでは入手できないため、ハバナ・クラブのラム酒を使うのが本場流です。バカルディよりふくよかな味わいとなっており、好みがわかれる味となっています。

日本では、これらキューバ流のモヒートを提供する店がほとんどありません。キューバに行く機会がある方はオリジナルのキューバ流モヒートを飲んでみることをおすすめします。

モヒートのアルコール度数

モヒートのアルコール度数は、作り方にもよりますが10~20度程度です。素材となるラム酒は40度程度とかなり高めなのですが、ソーダなどで薄めることによってアルコール度数を下げています。

アルコールが苦手という方は、ノンアルコールのモヒートを作ってみるのもいいでしょう。作り方は簡単で、ソーダ水にスライスしたライムとミントをミックスするだけです。 ラム酒は入っていませんが、モヒートのすっきりした味わいを体験することができます。ミントが手に入らなければ、ミントシロップで代用することも可能です。

そもそもラム酒とは

null ここまでモヒートについて紹介してきましたが、ここからは素材となるラム酒についても解説していきます。ラム酒はサトウキビを原料とする蒸留酒で、カリブの海賊が好んで飲んだことからもわかるように長い伝統と歴史を持っています。モヒートについて詳しくなりたければ、まずはラム酒のことをしっかり理解しましょう。

ラム酒の原産

ラム酒の原産は、西インド諸島と言われています。西インド諸島と書くとインドの近郊のように思いますが、実際は中部アメリカに位置しています。キューバのあたり、と書くとイメージがしやすいでしょうか。かの有名なコロンブスがアメリカ大陸に上陸した際、インドに到着したと勘違いしたためインドの名前が付けられました。

ラム酒の原料であるサトウキビはもともと西インド諸島に自生していませんでしたが、進出したヨーロッパ人が持ち込んで栽培を始めました。すると、気候があっていたため成功をおさめ、それをきっかけに本格的にサイトウキビ畑が作られようなっていったのです。そして生まれたのがラム酒です。発祥の地は諸説あり、バルバトス島説やプエルトリコ島説があります。

大航海時代を通してラム酒は世界中に輸出され、次第に広まっていきました。アフリカでは黒人奴隷の購入代金の代わりとしてラム酒が支払われ、黒人奴隷はそのまま西インド諸島でサトウキビ栽培に従事する…という負の循環が続きました。この循環は、奴隷制度が廃止されるまで続きました。

イギリス海軍では士気を挙げるために提供されており、海賊がらみのエピソードとも相まってラム酒は「海の男たちの飲み物」というイメージが広がっていきます。ラム酒ブランドの多くが海賊や海の男をあしらったパッケージデザインをしているのはそのためです。アメリカでは第二次世界大戦後ジンの代わりにラム酒の人気が高まり、アメリカでの人気が世界に広まることで国際的な地位を固めていきました。世界の歴史と密接なかかわりがあるのも、ラム酒の魅力の一つです。

ラム酒の原料

ラム酒の原料はサトウキビであると書きましたが、正確にはサトウキビの廃棄蜜が主に使われています。廃棄蜜はサトウキビから砂糖を製造する際の副産物で、これをアルコール発酵原料として利用することでラム酒が生まれるのです。

インダストリアルラムとアグリコールラム

砂糖を作りながら副産物としてお酒も造れるという利点があったので、西インド諸島に植民していたヨーロッパ人によって急速に広められていきました。 廃棄蜜を原料としたラム酒はインダストリアルラムと呼ばれており、ラム酒のほとんどがこの種類です

種類は多くありませんが、サトウキビの破棄蜜ではなくしぼり汁を直接アルコール発酵原料として使うラム酒もあります。この種類はアグリコールラムと呼ばれ、インダストリアルラムと比べサトウキビの本来の味を楽しむことが可能です

アグリコールラムは日本人が高品質なものを多数生み出しているのが特徴で、日本産の「コルコルアグリコール」やラオスで日本人が製造している「ラオディ アグリコールラム」などが有名な品種です。

ラム酒の度数

先ほども少し述べましたが、ラム酒のアルコール度数は40度とかなり高めです。ウォッカ、焼酎などと同じくらいなので、お酒が苦手な人間にとってはかなり飲みづらい数値となります。ラム酒は蒸留酒の一種ですが、蒸留酒はアルコール度数が高くなりがちなのが特徴です。

混ぜ物なしのストレートで飲むのはかなり勇気がいるので、どうしても飲みたい場合はトニックウォータやオレンジジュースなどで割ってから飲みましょう。モヒートもラム酒をソーダ水で割って作るカクテルです。

代表的ラムブランドとおすすめモヒートの作り方

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ここまでラム酒とモヒートについて書いてきました。この記事を読んでいる方も、かなり詳しくなってきたのではないでしょうか。最後に世界の様々なラム酒の中から代表的なラムブランド「バカルディ」、「キャプテン・モルガン」、「ハバナ・クラブ」を紹介し、それを使ったモヒートの作り方を書いていきます。興味のある方は実際に作ってみて、そのさわやかな味わいをぜひ体験してみて下さい。

おすすめブランド バカルディ

null 出典:http://www.bacardijapan.jp/products/rum/bacardi/

バカルディは、世界で最大のシェアを誇るラム酒のブランドです。モヒートの発祥を解説する際にも出てきましたね。ラム酒の製造を始めたのが1862年と長い歴史を持っており、モヒートの誕生にも大きくかかわっています。

革命により残念ながら生まれ故郷のキューバからは撤退していますが、世界のバーでなくてはならない存在です。木炭によるろ過、無色のライトラムなどバカルディが初めて導入した技術も数多くあります。甘すぎない豊かな味わいが特徴です。

バカルディでのモヒートの作り方

バカルディのラム酒でモヒートを作るなら、「バカルディ クラシックカクテルズ モヒート」がおすすめです。ミントやライムなど、一般家庭ではちょっと用意しづらい材料が必要なのがモヒートの難点。しかし、バカルディ クラシックカクテルズ モヒートはモヒートを作りやすいようにライム果汁が最初から加えられているラム酒で、炭酸水を用意するだけで家でもモヒートが味わえます。ラム酒づくりのパイオニアであるバカルディの経験とノウハウが詰まったお酒です。

モヒートの作り方はいたってシンプル。

  • 氷が入ったグラスに「バカルディ クラシックカクテルズ モヒート」を注ぎ、
  • ソーダを加えて軽くステアするだけ

ソーダとラム酒との比率は1:1が黄金比とされています。

より本格的なモヒートを作りたいなら、カットされたライムやミントを後から加えると見栄えもよくなります。簡単にモヒートを作りたい!という方は「バカルディ クラシックカクテルズ モヒート」をぜひ使いましょう。

おすすめブランド キャプテン・モルガン

null 出典:http://www.cainz.com/shop/g/g0087000002715/

次に紹介するのが、1983年にアメリカで誕生したブランド「キャプテン・モルガン」です。伝説の海賊であるヘンリー・モーガンにあやかって名付けられたラム酒で、フレーバーを配合しているフレーバー・ラムの一種でもあります。

「キャプテン・モルガン」はラム酒に果物、バニラ、スパイスを加えており、ほかにはない豊かな香りが魅力的です。一度飲んだら忘れられない味ともいわれています。通常のラム酒よりもアルコール濃度が下がっているため、飲みやすさも抜群です。コーラで割ったり、ライムを加えたりするとさらにおいしくなります。

キャプテン・モルガンでのモヒートの作り方

「キャプテン・モルガン」でモヒートを作るなら、「キャプテン・モルガン スパイストラム」がおすすめです

ゴールドラムにバニラやアプリコットを加えており、「キャプテン・モルガン」といえばこれ!といわれるほどの定番商品です。飲むとバニラの香りが口いっぱいに広がり、まろやかで甘い飲み口で女性の方にもおすすめの逸品です。

「キャプテン・モルガン スパイストラム」でモヒートを作るなら、ミントと炭酸水のほかにシュガーシロップも加えるとよりおいしくなります。もともと甘いラム酒なので、シュガーシロップを加えるとさらに甘くなり、通常のモヒートよりもまろやかで口当たりがさっぱりとした味わいになります。

甘いモヒートが飲みたい!という方は「キャプテン・モルガン スパイストラム」で作りましょう。

おすすめブランド ハバナ・クラブ

null 出典:http://www.pernod-ricard-japan.com/brands/domestic/spirits/havanaclub/

最後に紹介するのが、モヒートの本場キューバで愛されるラム酒「ハバナ・クラブ」です。ホセ・アレチャバラが1878年に設立しましたが、1959年のキューバ革命によりアレチャバラ家はスペインへと亡命。その後キューバ政府より国有化され現在に至るという数奇な運命を辿っているブランドです。ラム酒というお酒が世界史の影響を強く受けているのがわかります。

ハバナ・クラブのラム酒は、甘味とスパイシーな香りが口に広がるバランスのとれた味わいがウリです。熟成させた年度によって3年物、7年物、15年物の3つのタイプが存在しております。3年物は安いですが味に粗がある、15年物は味がいいが高級なものが多いという弱点があり、その中間をとった7年物がもっともコストパフォーマンスが良いとされています。

ハバナ・クラブでのモヒートの作り方

本場キューバでのモヒートは、ほとんどが「ハバナ・クラブ」のラム酒を原料としています。本場のモヒートを味わいたいという方は「ハバナ・クラブ」を使って作りましょう。先述のとおり、7年熟成した「ハバナクラブ7年 700ml」をつかうのがおすすめです

「ハバナ・クラブ」を原料にして作ったモヒートは、ほかのラム酒よりもふくよかな味わいに仕上がります。普通のラム酒と同じく炭酸水とライム、ミントを加えるだけでおいしいモヒートができますが、本場の味にこだわるならミントではなくハーブであるイエルバ・ブエナを使ってみましょう。

より野性味のある味わいに仕上がります。飲みやすさという点ではほかのラム酒より落ちますが、南国キューバのワイルドな味を楽しみたいならおすすめです。

まとめ

以上がモヒートの解説となります。モヒートは涼しげな見た目、飲みやすい甘い味、飲んだ後の爽快感がやみつきになるカクテルです。日本でも非常に人気なので、ある程度の知識を持っていれば一目置かれます。オリジナルモヒートの作成も盛んなので、興味を持った方はぜひ家で手作りのモヒートづくりにも挑戦してみてください。