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ブレゼ、エチュベ、ポシェとは? フランス語料理用語の意味・レシピ・調理法

ブレゼ、エチュベ、ポシェとは? フランス語料理用語の意味・レシピ・調理法
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フランス料理の煮る調理法を意味するフランス語、ブレゼ、エチュベ、ポシェ。それぞれの違いと、レシピ、おすすめの鍋、フランス料理点を紹介します。

長い伝統と歴史を誇り、世界三大料理の筆頭格として愛されるフランス料理。 日本にはないフランス独自の調理法も存在し、初めて挑戦する方が「この調理法ってどうすればいいんだろう?」「説明を聞いてもよくわからない…」と戸惑うことも珍しくありません。

本記事では、フランス料理の調理法の中でも特に区別が難しい「ブレゼ」、「エチュベ」、「ポシェ」について解説します。おすすめレシピも併せて解説するので、ぜひ挑戦してみましょう!

煮る調理法に関するフランス語の意味

ブレゼ
 「ブレゼ」、「エチュベ」、「ポシェ」は単純に言うと煮込む調理法の1種です。しかし、複雑で繊細なフランス料理だけあって、1つ1つやり方は異なります。まずはこれらの特徴や違いを理解し、実際に料理する際に使い分けられるようにしましょう。

ブレゼ

ブレゼは日本語では「蒸し煮」という意味で表現されますが、厳密にいうと違います。

ブレゼとは、密閉できる容器に素材と、素材が半分浸かる程度の水分(水・だし汁・ワインなど)をいれ、オーブンに入れて加熱して「蒸しながら煮る」調理法
です。

起源は古く、19世紀にカレームやエスコフィエなどの天才料理人によって確立した調理法です。加熱している間に肉や野菜のエキスとだしが適度に交換され(これを毛細管現象と呼びます)、素材が柔らかくなるとともに、素材本来の味が引き出されます。

ブレゼは、オーブンに入れる際に蓋を閉じる必要があります。その間、蓋を開けて中を確認することができないため、難易度の高い調理法です。多くのフレンチシェフは、何度も失敗を繰り返し、調整を重ねて技術を磨きます。

エチュベ

エチュベとは、素材の持つ水分のみを生かす調理法
です。水やだし汁を使わず、素材の水分だけ(または少量のだし汁)で蒸し煮を行います。 エチュベを行う際は、厚手の鍋にバターなどの油をひき、塩を振った食材に蓋をして弱火でじっくり火を通すのが一般的です。

どんな食材にも利用できるエチュベですが、旬の野菜を利用するのが最もお勧めと言われています。水分を多量に含んでいるため、エチュベに必要な素材から出る水分を得やすいからです。 野菜を切り、焦げないように弱火で加熱していくだけでエチュベを作ることができます。

素材の水分のみを使うため、素材本来の味が引き出され一層美味しく仕上がるのがエチュベの特徴です。使う調理法は基本的に塩だけですが、シンプルな味付けは素材のうまみをさらに引き立てます。塩には素材の水分を引き出す作用もあるため、エチュベとは相性抜群です。

ポシェ

ポシェとは、水や塩水・フォン・ブイヨン・ワインなど様々な液体の中で素材をゆっくり煮込む調理法
です。日本の「煮物」に最も近いのが、ポシェと言われています。基本的には低温で行う調理法で、液体は沸騰する前や沸騰させた後冷やした状態を使用します。

ポシェで料理を煮込んでいくと、素材のだし汁が出てきます。このだし汁を利用することによって、素材の味をさらに引き立てることが可能です。素材のアク取り、塩抜きにも効果があります。

ラードで低温でゆでるコンフィもポシェの一種です。液体を使って、低温でゆでる事全般をポシェと呼ぶ場合もあります。

ブレゼ・エチュベ・ポシェの違いを簡単に説明すると

ブレゼ
エチュベ
ポシェ
半分浸かる程度の水分で蒸し煮 素材の水分だけで蒸し煮 液体の中でゆっくり煮込む

ブレゼのレシピ

ブレゼ
 ブレゼ、エチュベ、ポシェの概要を知った後は、実際に料理を作ってみましょう。レシピを紹介しますので、実際に料理を作る際の参考にしてください。

ブレゼはオーブンを利用するので多少難易度が高いですが、火加減や加熱時間のコツをつかめばおいしい逸品になります。難しい場合は、鍋で代用することも可能です。ぜひ挑戦してみましょう。

ブレゼの調理法は?

魚のブレゼ

ブレゼとは即ち「蒸しながら煮る調理法」です。シンプルなレシピとして、まずは白身魚を利用したブレゼのレシピを紹介します。白ワインの酸味が魚と野菜にマッチしており、さわやかな味わいを楽しめます。

豚肉のブレゼ

ブレゼという調理法にある程度慣れてきたら、オーブンを使った「鶏肉のブレゼ」にも挑戦してみましょう。レシピでは白ワインをおすすめしていますが、赤ワインでも代用可能です。

エチュベのレシピ

ブレゼ
 エチュベは調理法がシンプルなので、ご家庭でも再現しやすい調理法です。今回は、「ホタテと春野菜のエチュベ」、「地鶏と野菜のエチュベ」を紹介します。

エチュベの調理法は?

ホタテと春野菜のエチュベ

食材に火を通し過ぎないよう、水分と油のバランスを調整することを意識してください。

地鶏と野菜のエチュベ

鶏肉の表面をカリっとソテーすれば、うま味を肉と野菜に閉じ込める事が出来ます。

ポシェのレシピ

ブレゼ
 ポシェを作る場合は、お湯を沸騰させず気泡がぷつぷつと出てくるぐらいの温度を保ちましょう。今回は、ポシェのレシピとして「鶏むね肉のハーブガーリックのポシェ」、「白身魚のポシェ」を紹介します。

ポシェの調理法は?

鶏むね肉のハーブガーリックのポシェ

クレソンやトレビスなど苦めの野菜でバランスをとると、さっぱりとした口当たりになります。

白身魚のポシェ

プリプリの白身魚が、クリームソースとよく合う逸品です。

ブレゼ、エチュベ、ポシェにおすすめの鍋

ブレゼ

ブレゼ、エチュベ、ポシェは全て煮込む調理法です。ご家庭で使っているお鍋を使っても料理は出来ますが、味にこだわりたい場合は、煮込み料理に適した鍋を使うと効果的です。それぞれの調理法に合った鍋を紹介しますので、作る際は参考にしてください。

それぞれの調理法にぴったりの鍋は?

ブレゼは元来、蓋を閉じたオーブンで調理する料理です。鍋で代用する場合は、

蓋をぴっちりと閉じられるような鍋
がおすすめです。また、
圧力鍋
もブレゼ料理を作る際におすすめできる鍋です。圧力鍋はブロック肉や煮込み料理に向いており、ブレゼとも相性がいい鍋になります。

エチュベ料理を作る際は、

土鍋
がおすすめです。じんわりと素材を温めていくため、素材をじっくりと温めていくエチュベとは相性がいい鍋と言えます。家庭用食器ブランド「スタジオM」では、エチュベ用の土鍋も販売しているので、興味のある方は手に入れてみましょう。

ポシェは水分が大量に出てくる料理なので、使う鍋は底の深い寸胴、

半寸胴鍋
がおすすめです。熱伝導率の高い銅素材や、蓄熱率の高い鉄素材のものはお勧めできません。安価なアルミや、熱が伝わりにくいステンレス素材のものを使いましょう。

食べられるお店は?

ブレゼ
 最後に、おいしいブレゼ、エチュベ、ポシェが食べられるお勧めの店を紹介します。シェフの作る本格的料理を食べ、実際に作る際の参考にしましょう。

ブレゼ

牛ほほ肉のブレゼがおすすめ、ラリアンス

おいしいブレゼのお店でまずご紹介したいのが、神楽坂のラリアンスです。本格フレンチと一流サービスを提供する上品なお店で、バーやラウンジも併設されています。ここのランチのメインとして出てくる「牛ほほ肉のブレゼ」は、本場フランスの調理法を再現した至極の逸品です。本場の上品な味を楽しみたい!という方はラリアンスに足を運んでみましょう。

舌平目のブレゼがおすすめ、シェ・リョウ(Chez-Ryo)

次に紹介したいのが、赤坂にあるシェ・リョウ(Chez-Ryo)です。ゆったりとしたバーカウンターのあるフレンチビストロで、200本のフランスワインが来店者を出迎えます。このお店では「舌平目のブレゼ~胡椒香るバターソースで~」を味わうことができます。魚と野菜、バターソースのハーモニーが絶品な料理ですが、日によっては提供できない場合もあるので事前に問い合わせましょう。

エチュベ

ハマグリとムール貝の季節野菜のエチュベがおすすめ、ビストロカンパーニュ

エチュベを食べたい方にとっておすすめなのが、蔵前にあるビストロカンパーニュです。有機野菜や手作りチーズなど、作り手の顔が見せる素材にこだわったお店です。このお店では、「ハマグリとムール貝の季節野菜のエチュベ」をいただくことができます。シンプルな作りながら、貝の出汁と野菜のうまみが凝縮されている逸品です。

ポシェ

ブルターニュ産オマール海老のポシェが名物のアピシウス

ポシェを食べたい方には、まず銀座のアピシウスをおすすめします。上品で落ち着いた雰囲気を漂わせるフレンチレストランで、ワインに合った高級食材をシェフが調理します。ここでは「ブルターニュ産オマール海老のポシェ」が名物です。甲殻類の香りと絶品ソースの組み合わせが、エキゾチックな味わいをもたらします。

神津島沖金目鯛のポシェと北海道紋別沖ブリのグリエで最高級を味わうオテル・ド・ミクニ

四谷のオテル・ド・ミクニもポシェを食べるうえでおすすめのフランス料理店です。旬の野菜や魚介類など、素材の味を大切にする「キュイジーヌ・ナチュレル」が看板に掲げられています。ランチで食べられる「神津島沖金目鯛のポシェと北海道紋別沖ブリのグリエ」は、最高級の金目鯛とぶりを同時に食べられる贅沢な一品です。

まとめ

ブレゼ、エチュベ、ポシェの概念は複雑ですが、一つ一つ読み解いていけば少しずつ分かるようになります。自分で味わい、学ぶことで料理を作れるようにしましょう。 この記事で得た知識をもとに、ぜひ挑戦してみてください!

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