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失敗から学ぶカフェ経営、開業に必要な資金・資格と成功の秘訣

失敗から学ぶカフェ経営、開業に必要な資金・資格と成功の秘訣
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資金ゼロからでも、一人でも開業が可能なカフェ・喫茶店。脱サラや個人の趣味の延長線上で始める人は多いですが失敗が多いのが現実。カフェを失敗なく開業するには?必要な資金、失敗事例、成功の秘訣、資格など、カフェ開業・経営に必要な全てを解説します。

  • お気に入りのカップ&ソーサーでオリジナルのハーブティーを飲んでもらいたい
  • 美味しい紅茶を飲みながら、自分の趣味のイラストを見てもらいたい
  • 自分の城と呼べる空間が欲しい

様々な理由でカフェ・喫茶店経営を始める人が増えています。他の飲食業に比べ、一見特別なスキルが必要なさそうに見えるのと、比較的低い資金で開業できるのが人気を集める理由です。

ただ、実際のカフェ経営は想像以上に難しいもの。1杯のコーヒーで長時間くつろげるカフェは利益が出しにくく、気軽に始めてみたはいいものの、初期投資資金を回収するのさえ簡単ではありません。手元の資金が底をつくのはまだいい方で、借金を重ね、撤退を余儀なくされるという例も多く見られます。

そこで今回は、 * カフェ開業に必要な資金や資金調達のノウハウ * コストダウンのアイディア * カフェ開業に必要な資格・届出

を紹介します。

カフェを開業するために必要なことをまとめた記事になっているので、是非ご覧ください。

お金の問題

カフェ 経営

「自分の夢を形にしたい」といって始めるカフェ経営であっても、実際にお店を開店し、営業を続けていくためには「資金」が必要です。そこで、カフェ経営にかかるお金のお話から解説していきます。

開業時にかかるお金

カフェを開業する場合、場所にもよりますが一般的に500~1,000万円の資金がかかります。どんなものに、いくらずつかかるのか、順番に見ていきましょう。

物件取得費・家賃

1人でカフェを始めるとすると、1人で回せる広さは7坪~10坪。席数でいうと10席~15席というところです。

例えば東京でターミナル駅から電車で20分、駅から歩いて5分といったロケーションの場合、家賃は15万~20万円といったところでしょう。

一般の賃貸住宅であればこれに敷金が加わるわけですが、飲食店用の物件では「保証金」がかかります。保証金は家賃の8~10ヶ月分が相場。上記の家賃だと150~200万円です。 ちなみにこの保証金は賃貸契約を解約するまで戻ってきません。「眠ったお金」になって使うことができないのです。

この他、礼金と不動産会社への仲介手数料更に前家賃が1ヶ月分づつかかるので、トータルで家賃の13ヶ月分、195~260万円が必要となります

内外装

一般的な飲食店の内外装の費用は1坪あたり30万円が相場です。

しかしカフェの場合、始める動機が「自分の城を持ちたい」「自分の好きを仕事にしたい」というものですから、この内装にこだわりを持つケースがほとんどです。 すると坪単価は簡単に100万円を超えてきます。しかしそうすると10坪のお店で内装だけで1,000万円を超えてしまい、現実的ではありません。やはり適度なところで妥協が必要です。坪単価40万円として400万円前後を考えておきましょう。

注意しておきたいのは内装費用を節約しようと「手作り」で店作りをすること。プロと同等のセンスと技術があれば別ですが、そういう人はカフェをやらずに空間デザイナーなどになっているはずです。素人感丸出しで安っぽくなってしまうので、プロに任せることをおすすめします。

設備工事費

エスプレッソマシン、オーブン、冷蔵庫、シンク、厨房機器などキッチン周りのほか、空調設備や家具などの費用です。 後で紹介するように中古で揃えて節約する方法もありますが、ひとまず300万円程度の予算を確保しましょう。

食器・什器・備品・消耗品

カップ&ソーサーなどの食器もこだわりを持つと、費用がかさんでしまいます。 開業までにあらかじめ収集しておくなどして費用は抑えましょう。予算は50~100万円が目安です。

運転資金

ここまででおおよそ1,000万円前後必要になっていますが、これだけでは営業を続けていくことはできません。

芸能人のお店でも集客に苦労する現在、一般人であるあなたのカフェが始めから「連日超満員」になることはないといっていいでしょう。最初はノーゲストの日が続き、そのうち口コミでポツポツと来店が増えていくというのが実際のところです。

そのため最低でも3ヶ月、できれば6ヶ月分のランニングコストを運転資金として用意しなければなりません

ランニングコストとは、 * 家賃 * 人件費(1人でやる場合は生活費) * 仕入れなどの原材料費

といったお店を続けていくために必要な費用です。

家賃が20万円であれば、仕入れや生活費も含め1月で50~60万円というところでしょうか。つまり、運転資金は3ヶ月で180万円、6ヶ月で360万円が必要です。

資金調達のノウハウ 

カフェ 経営

1,000万円を超えるカフェの開業資金。準備のためには以下のような方法があります。

自分で貯金する

基本はまず貯金です。全額貯金で賄えるのがベストですが、最低でも開業資金の1/3は貯めておきましょう。というのも金融機関等から融資を受ける場合、1/3程度の自己資金が無いと審査に通らないからです。

親、兄弟、友人などから借りる、援助を受ける

どうしても1/3の自己資金が貯められない場合、親、兄弟、友人などから借りるか、できれば援助してもらいましょう。

金融機関から借りる

新規でカフェを始める場合、いきなり銀行へ行っても全く相手にしてもらえません。 日本政策金融公庫などから融資を受けるのが一般的です。国は創業・起業を政策的に応援していますから、しっかりとした事業計画書と1/3以上の自己資金があれば資金を借りることはそう難しいことではありません。しかも、一定額までは無担保無保証で借りることができます。

カフェ開業に利用できる助成金

起業・創業については国や地方自治体から助成金や補助金を受けられる場合があります。 融資と違って返済の必要が無いため是非とも利用したい制度です。カフェの開業で利用できものを紹介します。

開業資金コストダウンのアイデア

カフェ 経営

まずは自宅で始めてみよう

開業資金に不安がある場合、まずは自宅で始めてみることをおすすめします。 店舗物件の保証金など物件取得費が丸々節約できますし、ランニングコストから家賃を省くこともできます。 ただ仕事とプライベートの境が無くなり、家族を全面的に巻き込んでしまうことになるため、理解してもらえるか、応援してもらえるかがポイントになってきます。

移動式カフェ

物件取得費、家賃がかからないという点では、「移動式カフェ」もおすすめです。 中古のワゴン+改造費で150~200万円で「自分の店」が手に入ります。 難点は場所の確保ですが、イベント会場を重点的に回ることなどもできるので、始めから売上を確保することも可能です。

経営を引き継ぐという手もある

最近、長年親しまれた喫茶店やカフェが、店主の高齢を理由に閉店するケースが増えています。 カフェ経営を目指す人はお気に入りのカフェに通い詰める人が多いので、店主と仲良くなって店を手伝うようになり、やがて経営を引き継ぐことができれば、初期投資が不要で、顧客も引き継ぐことができ最高です。

居抜き物件を活用しよう

内外装や什器などの費用を抑えるために、居抜き物件を利用するという手があります。 内装や備品を譲り受けるために造作代金を支払うケースが多いのですが、自分の趣味とマッチすれば、まっさらなスケルトン状態に一から工事するよりも大幅に費用を抑えられます。 居抜き物件専門の不動産会社

などに登録しておくと希望に合った居抜き物件をどんどん紹介してくれるので、チェックしておくことをおすすめします。

中古の什器・備品もおすすめ

カフェは開店閉店が激しいため、エスプレッソマシン、冷蔵庫、製氷機といった厨房機器は中古市場が活発です。 そのため上手に利用すれば、程度の良いものを格安で手に入れることが可能となります。

などが在庫数も多くおすすめです。

オーナーの年収は?カフェ経営の懐事情

カフェ 経営

1日100杯のコーヒーを売り切れば・・・

家賃20万円、客席数は15席、オーナー1人でカフェ経営をした場合、収入はどれくらいになるのでしょうか。 カフェで一番原価率の低いのはコーヒーです。1杯500円だとして原価は50円程度。粗利にして1杯450円となります。大繁盛して1日に100杯出たとすると1日の粗利が45,000円、1ヶ月無休で働けば粗利が1,350,000円になります。 ここから家賃の20万円、光熱費や雑費(売上150万円の10%)15万円、借入金の返済を20万円と仮定して引くと、残りは80万円となり、これが利益となります

実際は1日50杯も難しい

席数が15席で100杯ということは、6.6回転。8時間営業であればほぼずっと満員状態です。しかも1杯のコーヒーで長居をする客がいては実現不可能。

渋谷新宿といったターミナル駅の駅前人気店舗ならともかく、実際は1日50杯でも繁盛店、個人店であれば1日30杯程度が妥当なところです。1日30杯だと一日の粗利は13,500円、1ヶ月で405,000円です。そこから家賃や経費を差し引くと・・・。

客単価の安いカフェの場合、まとまった売上をあげるのはなかなか難しいのが現実です。キラーメニューのあるランチ営業をしたり、夜はアルコールを出すなどしない限り、サラリーマン並の年収を得ることは不可能です。

カフェを始めるのに必要な資格・届出

カフェ 経営

カフェは飲食店に含まれますから、食品衛生法や風営法の規制を受けます。そのため様々な許可申請、届出、資格が必要です。申請、届出には申請書、届出書のほか、店舗の設備配置図や周辺地図、登記事項証明書などを用意しなくてはなりません。

書類に不備があったり、設備が基準に合っていない場合は何度でも再検査を受けることになるので、オープンがどんどん遅れてしまいます。そのため申請、届出は自分でもできますが、行政書士に一任することをおすすめします。  

保健所への届出

  • 「届出」飲食営業許可申請(無許可営業は2年以下の懲役又は200万円以下の罰金)

保健所の検証に時間がかかり、また許可がおりないと営業ができないため、開業の10日~2週間前までに保健所に申請します。手数料は16,000~19,000円程度です。 申請後検査日を予約し、実際に店舗施設が申請の通りか、また施設基準に適合しているかを保健所が検証に来ます。ここで施設基準に適合していない場合には許可がおりず、不適事項について改善した後改めて検査日を予約し、再検査を受けることになります。検査には立ち会いが必要なので、余裕を持って申請しておくことをおすすめします。 なおアルコールを提供しない場合は、「喫茶店営業許可」を申請します。

  • 「資格」食品衛生責任者(上記飲食営業許可申請に必須)

各都道府県に設置されている衛生協会が実施する6時間の講習を受け、営業開始までに保健所に届ける必要があります。 飲食営業許可申請に必要な資格なので、余裕を持って1ヶ月以上前に取得しておくほうがいいでしょう。

警察への届出

  • 「届出」深夜酒類提供飲食店営業開始届(無届けの場合、刑事罰として50万円以下の罰金・行政罰として営業停止処分)

カフェでお酒を出す場合で、深夜12時を過ぎても営業するような時は、上記飲食店営業許可を取得した後、管轄の警察署に「深夜酒類提供飲食店営業開始届」を出す必要があります。 カフェの場合深夜まで営業するか微妙なところですが、アルコールを提供している場合、念のために届出を出しておくことをおすすめします。

税務署への届出

  • 開業届

個人事業主の場合、確定申告をするために所轄の税務署に開業届を提出する必要があります。 原則としてカフェの開業から1ヶ月が期限となっています。

その他必要な準備

スタッフ募集

年収のところで説明しましたが、客単価の低いカフェの場合、ある程度の売上高をあげようとすれば、客の回転率を上げるか、ランチや夜に料理やアルコールを提供して客単価を上げるしかありません。 しかし、そうなると1人でお店を回すことは難しくなり、スタッフを雇う必要があります。飲食店出身であれば以前の同僚や、知人からの紹介で探すのがベストですが、飲食経験がない場合、求人サイトなどでスタッフを募集しなければなりません。

などが有名で、予算は共に掲載1週間で2万円ほどかかります。

コーヒー豆や食材の仕入先確保

コーヒー豆や食材を業務用価格で仕入れるためには、専門業者との取引が必要です。 以前カフェなどで働いていた場合はそこにお願いをすればいいのですが、未経験でカフェを始めた場合はそうもいきません。 そんな時は自分のお気に入りのカフェの店主に紹介してもらうことをおすすめします。 自分のお気に入りのお店であれば、自分と味の趣向などが似ているはずなので、大きく外すことがありません。

カップ&ソーサーやインテリア小物など備品の購入

「お気に入りのカップ&ソーサーでコーヒーを飲んでもらうのが夢」という人がいるくらい、カフェにとってカップ&ソーサーは大切なものです。また、インテリアや小物なども店の雰囲気を作り上げる上で重要な役割を果たします。

ただ、どちらもこだわり始めると際限なくお金がかかります。そこで将来カフェを開きたいと考え始めたら、アンティークショップや蚤の市などをこまめに回り、収集しておくことをおすすめします。

人気の一品・オリジナルメニュー作り

人気のカフェにはたいて人気の「カフェ飯」があります。 そのメニューを目当てに来る人がいるほどの人気の一品を用意できれば、客単価も上がり、客数も増えて、カフェの経営が安定します。メニュー数は少なくても良いので、キラーメニューとなるものを考えてみましょう。

まとめ あなたがカフェ・喫茶店経営で成功するために

これまで、カフェに必要な資金や資金を調達するための方法、コストダウンのアイディア、開業に必要な準備をご紹介してきました。

カフェ経営を成功させるためには多額のお金が必要で、失敗してしまう可能性も高いです。 その中でも特に大切になってくるのは、自分の趣味や夢などといったロマンの部分と、経営感覚をしっかりと持つといったそろばんの部分を両立させることです。ロマンの部分が弱くなるとお店の魅力は薄れ、コンセプトが弱くなります。一方そろばんの部分を疎かにすると経営を続けていくことができません。

お店を作るのは夢のスタート地点です。夢を叶えるためには長く継続した経営をしていかなければなりません。あなたの夢が叶うことを応援しています。

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